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人工内耳手術をしない選択。補聴器装用で幸せにすごせること。

人工内耳手術をしないという選択

手術しても しなくても、幸せになれる

私は、息子に人工内耳手術を選択しました。
する選択をした私なので、手術をしたメリットはたくさん知っているのですが、しなかった選択をしていないので、ブログの内容が偏っているような気がしました。

「人工内耳手術、本当に必要かな・・いま、迷っている」というコメントを頂いたこともあり、今日は「手術なしの場合」にふれたいと思います。

手術を迷っている時、まずすること。
大きくなった我が子を想像することですよね。
でも、ここで問題があります。

成人聾者の方が近くにいない場合は、 こどもが大きくなってからを想像することすらできないのです。

聴こえている親にとっては、聴こえないまま大人になるというのが、どういうことなのか、どういう状況なのか、全く想像できないのです。
聞こえていない大人に会ったこともない。
テレビでは見たことあるけど、身近なこととして捉えられず、全然ピンとこないのです。

そうなると、聞こえない大人が存在していないのと同じことです。
我が子を、想像できないポジションに置く選択はしづらい。
だったら、聞こえる側になってほしい。
知っているから。
それなら私と同じだから。
安心だから。
そう考えるのが自然だと思います。

もしか「私は、こどもに手術させたくないな」と感じているとしたら、わが子の将来の姿に重ね合わせられる存在がいれば、心強いですね。
成人聾者という存在です。
「わが子も将来、ああいう風になるのかな」とイメージできると、人は安心できるのです。

私が手話を覚えたきっかけを作ってくれた友人

私は、成人聾者の方に何人かお会いしています。
その中で一人、友人として付き合ってる方がいます。

とっても素敵な雰囲気で優しそうな聾者の彼女と話したくて、私は手話を覚えました。
息子が1歳ごろのことです。
赤ちゃんに一方通行の手話をするのは、はりあいがなく・・私は積極的に手話を覚えていなかったのです。
でも、成人聾者だと手話でやりとりができます。

覚えたての手話をつかって、ドキドキしながら会話できた時のうれしさは、今でも覚えています。
手話で伝わった喜びでいっぱいでした。

聾者の彼女が教えてくれたこと

そこから仲良くなり、手話でいっぱいお話しして、ランチにいったり、家族ぐるみで遊んだりするようになりました。
旦那さんも同じく重度難聴なのですが、とても素敵な夫婦なんです。
旦那さんは、会社に勤めていて手話と口話両方で話しています。
家族で海外旅行にもでかけていて、とてもアクティブです。
私は、 彼女の日常生活から 「そっか!聞こえていなくてもできるんだ!」という嬉しい発見をたくさんしました。
私は、彼女と交流する中で、「なんだ。難聴って、ただ聞こえないだけだ。」と良い意味で安心できたのです。
大変なことや、苦労した話しも聞きましたが、幸せそうな彼女の存在そのものが私に安心をくれたのです。
重度難聴だからって、変わらない。
「特別なことはないんだ」と分かったことは、私が難聴児育児をする上でとても大きな経験でした。
重度難聴のままで、幸せになれると存在で教えてくれたのです。

成人聾者の姿に、我が子を重ねてイメージできる

彼女と一緒にランチに行ったとき、注文は自分でしていました。

重度難聴の大人がどう過ごしているのか、全く分からなかった私は「注文はどうしてるのかな。私がかわりにやりとりする方がいいのかな」と内心そわそわしていたんです。
でも、彼女は私の助けをかりることなく、慣れた感じで メニューを指さして「ふつうに」注文していました。
注文確認の時は「聞こえないから、見せて」と店員さんが手にもつ機械の文字を読んで確認していました。

私は、ひそかに感動していたんです。

彼女の姿に、息子の将来を重ねました。
身近に自立した成人聾者の方がいると、その姿を我が子のお手本としてイメージすることができますよね。
そうすると、より「聴覚障害」を身近に感じることができます。
私は、彼女と接する中で色々な場面で「ふつうに」生活している姿を見て、重度難聴者の生活を知っていったんです。
将来の不安が大きいのは、「未知」な部分が大きいからだと思うんです。
イメージができないと怖くなります。
「きっと難聴だからこれもあれもできない。」と決めてしまいます。
知らないから、分からないんですよね。
そうすると、必要以上に「我が子は将来どうなるんだろう・・・」と、不安になります。

成人聾者の方と交流する

できれば、成人聾者の方と出会う機会をもってみてください。

成人聾者の方たちと出会うには、手話サークルに行ったり、難聴専門施設に行ったり、聾学校にも聾の先生が在籍している場合もありますので、調べてみてください。
難聴児の保護者が、成人聾者の方とやりとりするのは、育児をする上でとても大切だと感じます。
彼らの空気感を知ることや、楽しそうにいきいきと日本手話を使っている姿を見ることだけでも刺激になると思います。
なにより、「楽しそうに生きている」その姿を見ると、不安は少なくなります。
「これからどうなるんだろう。。。聞こえないってどうやって生きていくんだろう」と不安になっているところに、笑顔の彼らの姿を見るだけでも「なんだ。全然ふつうに笑ってる・・・。大丈夫なんだ」という感覚になれるのです。

私は、全然読み取れない日本手話が繰り広げられる場面を見るのが好きです。
表情豊かに表現していて力強い手話で楽しそうにやりとりしている。
私は、内容は分からないけれど「手の動きがかっこいいなぁ。私も覚えたい。」と憧れるんです。
私は、手話の単語があまり分かっていないので指文字だらけの日本語対応手話ですが、私と話す時は超スローで合わせてくれます。

こどもにとっても、同じ障害を持った大人の存在は助けになります

こどもにとっても、自分と同じ障害がある大人と出会うことは、とても大切なことだと感じます。
周りに聞こえる大人しかいない場合が多いと思うので、こども本人も自分の将来をイメージすることができません。
子どものうちに、同じ年齢の聞こえない仲間や、少し年上の聞こえない先輩たち、そして成人した聞こえない大人の存在が身近にあれば理想です。
「自分以外に聞こえない存在に会ったことがない」という状態は、必要以上に自分だけが特別だと考えてしまいます。

手術をしないメリット

人工内耳手術が普及する中で、「手術を選ばない」を選択するのは、より勇気がいることかもしれません。

でも、人工内耳手術なしで語彙や文法もきちんと身に着けている子もいます。
補聴器をつけて、手話を使って生活しています。
人工内耳をつけても読み書きが苦手な子も多くいます。
学力面では、聴こえの状態は関係ありません。

手術をしない場合は、より手話表現が豊かになるだろうと思います。
それは大きなメリットなのではないかと思います。
手話が上手で「聞こえない私」というアイデンティティがしっかりと確立されるので、聾者のコミュニティにもすんなり属すことができて、たくさん友達もできるでしょう。
重度難聴で聞き取りがほとんどできない状態だと、周りも 「聞こえない人」として接してくれ 「なにかコミュニケーションの補助を考えないと」となるはずです。
人工内耳を装用していると聞こえる場面も多いので「聞こえないって言っても、でも今話せてるし、大丈夫でしょ?」という扱いで、周りに理解されないという面もあります。

そして、目で見ることがより優位になり、読唇術にも長けるでしょう。
手術なしで重度難聴用補聴器を装用し、大学にも行って、就職して、結婚して、子育てして、私たちと同じように人生を送ることはできます。

手術は決断してから

迷った状態では、手術しない方がいいです。
もし手術をするなら、もう迷って迷って迷いきった上で心を決めて、決断してから踏み切ってください。

聴覚障害は、命に係わる障害ではないので、手術する必要性自体はないのです。
手術がすべてではないです。
手術を選ばなくてもいいのです。

私は、手術するのがイヤでした。
健康な我が子にメスを入れるなんて、とてもつらいことでした。
でも、覚悟を決めて手術を決断したので、イヤだとは感じるけれど、手術をする気持ちは揺らぎませんでした。
それは、私は決断したからです。

悩むのはしんどいです。
この時間は、本当に苦しいです。
こどもがこんなに小さいうちに、見えない将来のことを想像して「今」こどもの今後を自分が決める必要がある。
これほど重いことってないですよね。
しかも手術をするには年齢による時間制限があるので、焦らされます。
こくこくと迫ってくる時間制限の中で、その責任が全て自分にのってくる苦しさ。
何も知らずに無邪気に笑っている我が子を見ると、胸がぎゅっと苦しくなる。
悩んで当たり前です。
決めるまでは、本当にしんどいです。

やらないという選択、それもありだと思います。
幸せに生きている成人聾者の方の存在を知っているので、私はそう思います。
手術しても、しなくても、幸せになれます。

本当の本当は、どうしたい?
自分に静かに問いかけてみてください。
あなたの出した答えは、誰に何を言われても、お子さんにとってのベストです。

やる、やらない、どちらにしても悩み切って決断することが大切です。
応援しています。

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